多様な疾患の危険因子となる高血圧とそのメカニズム

高血圧は血管の内圧が一時的にではなく恒常的に高い状態になってしまっている疾患であり、世界保健機関によってその定義がなされています。日本においては生活習慣病の一つして位置づけられ、放置してしまうと動脈硬化を引き起こすものとして多様な疾患につながる危険因子として理解されるようになってきてます。そのメカニズムも直感的でわかりやすく、多くの人に理解を得ることができるのにつながっています。血管の内圧が上がることによって、その圧力に耐えられるようにと生体は血管の壁を厚くしていきます。厚くなってしまった血管壁は物理的にもろくなってしまうことに加え、周囲から圧迫を受けて内側が細くなってしまいがちです。この厚くもろくなった状態が動脈硬化であり、血管が細くなることで血圧はますます上昇することになります。これが一度高血圧になって動脈硬化が進むとそれ自体がまた高血圧の危険因子となって状況を悪化させていくメカニズムにもなっています。
高血圧は動脈硬化を含むさまざまな疾患の危険因子として認識されるようになっています。脳出血や脳梗塞、心筋梗塞といったものがその代表的なものです。動脈硬化によって脳の血管がもろくなると脳出血のリスクが上昇することになります。また、血管壁が厚くなって血管の内側が細くなることにより血行不良や血栓が生じる可能性が高くなります。それが脳梗塞や心筋梗塞が発症してしまうメカニズムです。
こういった形で高血圧による血管の変化が命にかかわる疾患へと進展してしまいます。そのため、生活習慣病という名で身近に起こりうるものだということを一般に認識してもらい、自分でその対処を行っていってもらうことが重要視されています。